高校生の時に毎日家に帰らなければいけないという思いが無点検のまま染み付いている事に気がつき、それを疑問に思わないでいるのはまずかろうと、歯ブラシを必ず携帯するようにした。
服や身体は一日くらい洗わなくてもいい、口臭は、気になる。だから本当は毎日家に帰らなくても良いのだという事を忘れないように、歯ブラシは必ず鞄に入れた。
今でも歯ブラシは必ず鞄に入っている。
一人暮らしなので誰はばかることなく部屋に帰らなくとも良いのだけれど、それでもいつのまにか部屋を起点に生活を考えてしまう瞬間があって、まあ起点が存在するのはどうしようもないにしても、それは相対的なものでしかないのだと、鞄の歯ブラシがうっかりしている僕に主張する。
ツアー中はおおっぴらに部屋に帰らなくとも良いので好き。
ということでもうすぐ関西ツアーですよ。
二週間、ハワイに滞在してきた友人が、帰国してギャップに苦しんでいます。
温暖な気候、アロハ・スピリッツから殺伐とした東京へ。
東京で暮らす自分は1ミリでも楽しくなるように工夫して生きてゆく。
BGM、『この素晴らしき世界/ロッド・スチュワート』。埃っぽく、且つ夏草の様な声。
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